働くキャッシュカウ

財務分析を通じて高配当株に長期で投資し、投資先が生み出すキャッシュを分けてもらっています。

伊藤忠商事 2015年3月決算

 先週末に伊藤忠商事の決算が発表になりました。好調な決算で株価は上昇しましたねアップ

 商社の財務諸表は非常に複雑な上、投資した資産の減損や金融商品の特別損失があれば、利益は簡単に吹き飛びますし、世界経済の動向によって業績はどうとでも変わるので、財務構造や損益を分析してもあまり当てになりません。伊藤忠商事は特に中国リスクもありますし。

 単純に、1株利益を比較すると、2014年に155円だったものが、2015年3月では189円に伸びています。2016年3月にはさらに伸びて208円の予想となっています。現在の株価だとPERは7.5倍程度で、割安だと言えそうですが、まあ、上記のように利益がいつどうなるか分からないので、評価は難しいですね。

 投資には一貫して積極的で、2012年に総資産は6兆5000億円でしたが、2015年3月末は8兆5000億円に拡大しています。2016年では9兆2000億円まで拡大する計画となっています。円安を加味してもかなり伸びていますね。

 これに応じて有利子負債も増加を続けており、2012年に2兆5000億円だったものが、2015年3月末には3兆1000億円、2016年に3兆5500億円になる計画です。ただし、利益を順調に積み上げているので、自己資本比率は改善しており、1株当たり純資産は1539円です。今期の業績予想どおりなら、2016年には1700円弱ぐらいになりそうです。

 今回の決算で興味深かったのは、配当を増やしていく方針を示したことですね。2015年は46円で確定し、2016年に50円、2017年に55円、2018年に60円となる計画です。

 全体として簡単に考えると、「投資を増やして利益を増やし、配当も増やしていきます」ということですね。そして、ここ数年はこれがうまくいっています。

 なお、キャッシュフローはきちんと出ていて、フリーキャッシュフローも確保しています。

 配当も悪くなく、経営も順調なので、保有を継続していきます。ただし、攻めの経営で、いつどうなるか分からない側面があるので、ポートフォリオに占める割合は抑えていきたいと思います。自分の投資は、安定重視なので。