働くキャッシュカウ

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九州電力 2018年9月中間決算

 今週は期待していた九州電力の中間決算が発表されました。

 前年の中間期と比べて売上は4%ほど増加したものの、経常利益は62%減少して295億円、純利益は72%減少して196億円、1株当たり利益は37円にとどまりました。

 通期予想は売上を若干上方修正したものの、純利益は変更なしで550億円、1株当たり利益は108円のままです。配当も増配はなく、年間予定は30円のままでした。

 玄海原発が無事に再稼働したので劇的に収益が改善するかと期待しましたが、それほど良くありませんでした。玄海原発が再稼働しましたが、川内原発の定期検査が非常に長引き、原発による燃料費の削減効果は200億円にとどまりました。原発による削減効果が原油価格の上昇による影響を打ち消すことができず、燃料費はほとんど横ばいとなりました。その反面、原発の定期検査に伴う修繕費が288億円の費用増につながり、利益を押し下げました。

 ただ、原油価格の上昇は今後、期ずれにより利益を押し上げる効果を生みますし、下半期は原発4基が休みなくフル稼働するので、業績は改善してくるのではないかと思います。

 また、着実に利益を出していることにより、自己資本比率がわずかながら改善しているほか、有利子負債も減少しています。

 株価は1300円台をうろうろしていますが、引き続き配当を受けながら業績の改善を見守りたいと思います。自己資本比率が回復して転換社債優先株の処理に目処がつけば、株価は大きく上昇する余地があると考えています。

 財務の改善傾向は継続しているので、後は時間が解決するんでしょうね。