働くキャッシュカウ

財務分析を通じて高配当株に長期で投資し、投資先が生み出すキャッシュを分けてもらっています。

薬王堂 2014年2月決算

 日経が順調に下げていますね。年末に16,000円台だったのに、もう14,000円台前半。さすがに今年は下げるから、ポートフォリオの縮小を図りたいと思っていたのに、なんだかんだと理由をつけてちょっとづつ新規の投資を続けてしまっています。まあ、コア銘柄のヤマハ発動機が好決算で株価を維持しているので、あまり被害はないけど。。投資の経験も長いので、新規投資をちょっとに抑えてきたのもよかった。もっと方針を徹底せねば。

 おととい、薬王堂の決算発表があり、昨日の市場で株価が暴落しました

 薬王堂は、東北地方に集中出店しているドラッグストアで、今後も出店を継続する方針なので、成長を見込めると考えて投資しました。小売業が出店数を増やして成長し、それに伴って株価が上昇するというめちゃくちゃシンプルなモデルで、以前、良品計画に投資し、すごくよいリターンを得た経験があるから、うまくいくんじゃないかと。今は東証2部だけど、1部昇格というカタリストにも期待できそうだし。

 で、決算なんですが、売上は10%近く伸びているし、純利益も伸びているので順調でした。利益剰余金は73億円となり、毎年10億円ぐらいづつ積みあがっています。キャッシュフローについては、営業キャッシュフローが黒字となっているものの、投資キャッシュフローがそれを上回ってマイナスとなっています。不足分を短期借入と新株発行でファイナンスしていますが、それでも足りなくて現金が減っています。2012年に20億円あった現金残高が2013年に10億円、2014年で4億円まで落ち込んでいます。増資しても現金が減少しているのはちょっと心配な点ですね。ただ、これは成長期の企業にはよくある傾向です。

 2015年2月末の業績予想も発表され、売上がさらに伸びるほか、営業利益、経常利益共に伸びます。ただ、問題なのが純利益が減少すること。経常利益が20億円ぐらいで法人税9億円ぐらいを支払うとしても、純利益は11億円ぐらい残るのがここ数年の傾向なのに、業績予想だと経常利益20億円に対して純利益が8億8千万円だけ。特別損失が2億円ぐらい出てしまう計算なんだけど、何が原因なのか決算短信では説明されてない。減損はそこまで大きくならないだろうし、除却とか店舗閉鎖損失とかしかなさそうだけど、どうなんでしょうか。。

 利益としては経常利益がいちばん大切だと考えているからいいんだけど、市場は純利益の変化に反応するから、そこで暴落したんだと思います。そう考えると、業績に基づいて株価が上昇してくるのは来年の決算における再来年の業績予想を待たないといけない。今回の決算がカタリストになると期待していたのに、空振りです。これは長期戦ですね。

 1部昇格があればあっという間に株価が吹き上げると思うので、気長に保有を継続します。ポートフォリオの中核じゃないし、配当は年50円でそこまで悪くないので。