働くキャッシュカウ

財務分析を通じて高配当株に長期で投資し、投資先が生み出すキャッシュを分けてもらっています。

ホンダ 2016年3月決算

 今週は3月決算の発表がピークとなりました。円高熊本地震、タカタのエアバッグリコールと問題が山積しているホンダの決算はかなり悪そうだな、できれば決算発表前に少し売りたいと考えていましたが、株価が3,000円前後を行ったり来たりしていて、結局、売れないまま決算を迎えてしまいました。

 決算の結果は、良くはないけど、思ったより悪くないという感じでしたね。これだと、週明けの株価がどちらに振れるか読めませんが、中期的には上昇の余地がありそうです。

 今期の決算予想は、円高熊本地震エアバッグリコールが反映されて、悲惨な感じだろうと思っていましたが、いちばん影響額の大きいエアバッグリコールは前期の決算に計上されていました。引当額は4,360億円に達しました。これは大きいですね。ただ、リコールの引当てについては、今のところ、これで一段落するようです。

 結局、円安で好調な前期の決算と悲惨な今期の決算予想という形になると思っていたのが、エアバッグリコールを反映した良くない前期の決算と、円高で良くない今期の決算予想となり、均された形になっていました。このため、見た目は悲惨さが薄らいでいました。

 前期の1株当たり利益は191円、今期の予想は216円です。だいたいここ数年の平均を若干下回るぐらいの水準です。現在の株価は2,956円なので、PERは13.7倍です。エアバッグリコールがこれで本当に収束するなら、現在の株価は適正水準という感じでしょうか。

 前期の為替レートは120円、今期の想定レートは105円です。新年度に入ってから、105円はまだ上回っておらず、今後の為替レートによっては業績予想の上方修正があり得ると思います。

 とりあえず、エアバッグリコールの引当てが終わったこと、今期の二輪、四輪の予想販売台数は順調に伸びていることを考えると、本業に不安はなさそうです。三菱自動車のような燃費不正もないとのこと。

 年間の配当は変わらず88円です。天災や為替はホンダにはどうしようもないことなので、本業が順調で配当を出してくれる限り、保有を継続していきます。