働くキャッシュカウ

財務分析を通じて高配当株に長期で投資し、投資先が生み出すキャッシュを分けてもらっています。

三菱自動車 2014年3月決算

 三菱自動車の決算が発表になりました。発表に先駆けて、2014年度の生産・販売台数が発表になって、株価は上昇していました。

 決算自体は順調という印象を持ちました。サプライズはないけど、経営は巡航速度に入ったようです。

 経常利益は1294億円、当期純利益は1046億円で過去最高となりました。今期予想はそれぞれ1380億円、1100億円とさらに伸びるようです。為替差益がなくなっても、車両販売台数の増加で業績を伸ばすということで、経営は軌道に乗っていますね。1株当たり純利益は111円となる予想で、現在の株価1092円はPER9.8倍になります。この業績を維持できるのであれば、現在の株価は割安と見ています。ただ、業績は為替レートしだいの面もあると思います。想定為替レートはドルが100円、ユーロが138円となっています。

 B/Sを見ると、1株当たり純資産は549円で、今期予想だと年間で100円ぐらい増加していくことになると思います。自己資本比率は大幅に改善して35%、有利子負債は2224億円と激減しています。営業キャッシュフローは充分に出ていて、投資キャッシュフローを大幅に上回っています。財務内容が非常に改善していて、いい感じですね。

 配当は年間15円で、前期の25円から特別配当10円が剥落しています。業績が順調なのであれば、もう少し配当を増やして欲しいところですが、いずれにしても安心して保有を継続できる水準に達しています。当面、保有を継続し、株価がある程度上昇してくれば売却する予定です。