働くキャッシュカウ

財務分析を通じて高配当株に長期で投資し、投資先が生み出すキャッシュを分けてもらっています。

ウチヤマ 2017年3月決算

 市場は日経平均20,000円を目前に足踏みが続いていますね。為替も114円台に乗る場面がありましたが、戻されてきています。

 昨日は、自分のポートフォリオの中で慢性的に評価損を抱えたままとなっているウチヤマが決算を発表しました。前期は、毎期末に行っている介護施設のセールスアンドリースバックがなかった反面、本業が改善してまあまあの業績が出るかと思っていましたが、特別損失の計上というネガティブサプライズがありました。

 カラオケ、飲食、不動産の業績がかんばしくなく、9億円近い減損損失の計上です。売上は25億円、営業利益は8億円弱、経常利益は10億円と前期よりもかなり持ち直しましたが、セールスアンドリースバックがない上に減損損失を計上したため、純利益はわずか59百万円となりました。

 ここ数日、株価は上昇が続いていましたが、ここまで純利益が落ち込むと週明けの株価は下落して始まりそうですね。

 ただ、減損損失保有している固定資産をどう評価するかという問題なので、損失を計上したからといって現金の流出が生じるわけではありません。それがキャッシュフローに反映されており、純利益は59百万円しかありませんが、営業キャッシュフローは18億円弱あり、事業を進めていく上では問題はなさそうです。

 また、現金が90億円近くあり、引き続きキャッシュマウンテンの状態が続いています。

 カラオケ、飲食は持ち直しつつあり、また、介護は拠点数の増加や入居率の向上が続き、長期的には有望です。今期は熊本地震の影響がなくなり、セールスアンドリースバックが実施される可能性もあるので、業績の回復が見込めそうです。ここまで介護が順調であれば、カラオケ事業は売却して切り離してしまうのも手だと思いますけどね。

 企業としては有望なので、株価は低迷していますが、保有を継続していきます。