働くキャッシュカウ

財務分析を通じて高配当株に長期で投資し、投資先が生み出すキャッシュを分けてもらっています。

与党税制改正大綱決まる

 年末に注目される税制改正大綱ですが、自分も毎年、楽しみにしています。税制は理屈があるようでなく、与党と政府が決めれば簡単に大きく変わり得るので。昨日、来年度の与党税制改正大綱が発表されたので、ひととおり読んでみました。

 

 住宅ローン控除の変更が大きな話題となっていますが、自分は実物の不動産を購入するつもりがないので、そこに興味はわかず。

 

 注目した1点目は、暦年贈与に変更がなかったことでした。贈与税相続税の関係にかなり大きな変更がなされると予想されていたので、何もなかったのはちょっと驚きました。まあ、実務上、贈与税を廃止して相続税に寄せるのはかなり難しいと思うので、簡単にはできないのかもしれませんが、これでしばらく暦年贈与は利用できそうですね。

 

 注目した2点目は、株の配当について、所得税と住民税の課税方式を選択することができなくなることでした。数年前に、法令上、課税方式を選択できることを明確にして、今年の確定申告からは所得税の確定申告で選択すれば、住民税の確定申告をしなくても利用できるなど、活用しやすい方向に進んできたので、意外でした。

 

 所得税と住民税の課税方式を選択できないと、配当金だけで生活する場合、分離課税で税金を満額納めるか、総合課税で税金を減額する代わりに国民健康保険料の増額を受け入れるかの選択となって、かなり負担が重くなります。

 

 ここ数年、FIREが話題となっていますが、住民税の申告不要を利用する人が増えたので改正されるのかもしれませんね。令和6年度分の住民税から変更となるので、すぐに影響は出ないと思いますが、現在の制度を前提としてFIREすることのリスクを改めて感じました。

 

 引き続き税務会計の習得を続け、仕事にも投資にも活かしていきたいと思います。