働くキャッシュカウ

財務分析を通じて高配当株に長期で投資し、投資先が生み出すキャッシュを分けてもらっています。

バフェットからの手紙 2014

 今年のバフェットから株主への報告書が発表になりました。バフェットはバークシャーハザウェイという複合企業を経営している大富豪なわけですが、この企業をどのように運営しているかが投資の参考になるので、毎年大きな注目を浴びます。(オンラインで公開されるので誰でも読めます。)

 今年の手紙の中で覚えておきたいと思った点が2つありました。

 1つは、株式投資は資産を守る上では危険ではないということを説明した後の次の部分。

 「投資家は、自らの行動により、株式投資を高度に危険なものにしうるそして、多くの投資家がそうしている。」

 この後に、危険性を高める具体的な例として、短期の株価の値動きに対する投資、充分に分散されていない投資、不要な手数料の支払い、借入金による投資を挙げています。

 もう1つは、バークシャーハザウェイが現金余力を厚めにとり、保守的に運営されていることを説明した後の次の部分。

 「保守的である理由は、一部の人には極端だと思われるほどかもしれないが、人々が時折パニックを起こすのは確実であるのに、それがいつ起こるかは全く予測できないからだ。実際には毎日は比較的平穏に過ぎていくが、明日はいつも不確実だ。(略)明日がどうなるか予測できないなら、何が起きても問題がないように備えなければならない。」

 この部分で印象的なのは、市場には必ずパニックが起こるということですね。バフェットはこのことについては、過去の手紙でも何回も言及しています。ほんと暴落は突然きますからね。

 ちなみに、上の略した部分では、「1941年の12月6日も、2001年9月10日も自分は特段の懸念を感じていなかった。」と書かれています。歴史の転換点は平穏な日々の中に潜んで待っているということですね。

 バフェットからの手紙を読むといつも投資の原点に戻ることができます。最近の市場は楽観が支配していて忘れがちですが、自分も「迷ったときは保守的に」を徹底していきたいと思います。