働くキャッシュカウ

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九州電力 2023年9月中間決算

 今週は大勝負している九州電力の中間決算が発表されました。

 

 昨年の中間決算は1株当たり利益が△103円の純損失となりましたが、今年は急激に回復し、313円の純利益となりました。通期の業績予想も上方修正され、265円となりました。想定の為替レートを大幅に円安にした上で上方修正しているため、充分に実現可能だと思います。

 

 増益要因として、期ずれ損失が利益に転じたことにより、経常利益が+520億円、原子力稼働率の上昇により+840億円となっています。原子力の発電量が増えた分、火力の発電量がきれいに減っており、原子力発電所4基が安定的に稼働すれば、今後も黒字を維持できると見ています。

 

 ここまで業績が改善しましたが、中間復配はありませんでした。通期の増配もなしです。

 

 中間決算を受けて株価は上昇し、週末は1,036円で引けました。PERはわずか3.9倍でかなり割安ですが、これまでの損益のぶれが大きいので、市場もすぐには高く評価できないと思います。

 

 中間復配をしなかった点はかなり疑問が残りますが、引き続き保有を継続し、安定的な利益に市場の評価が追いついてくるのを待ちたいと思います。